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アトリエハウス [工事現場リポート]

遅ればせながらあけましておめでとうございます。

久しぶりの更新になってしまいました。

東京郊外で、アトリエのある家の工事が進んでいます。

L字の変形敷地の形を生かしながら、
住宅部分とアトリエ部分を隔てながらつないで融和させています。

シンプルながら収まりの難しい架構も組みあがりました。

ダイニングの頭上には
木で作った折り紙のような天井が見えます。
2つの切妻が交差しており
自然光が天井にやわらかな陰影をつくって
美しい表情を見せてくれています。
140124_02.jpg

ハイサイドから降り注ぐ光に包まれる空間は
設計のねらいどおりで嬉しくなって現場を後にしました。

ところで、私の事務所には
花屋さんとカフェ、カフェと家、アトリエと家など、
2つ以上の要素を一緒に、というご依頼がよく来ます。
複数の要素を足していくのではなく、掛け合わせること
どう隔て、どうつながりを持たせるのかが
プラン作りで力を注ぐところです。
140124_01.jpg

敷地を取り合うのではなく、
複数の要素があることが結果より豊かになることを念頭に
設計を進めています。
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窓のチカラ [工事現場リポート]

新スタジオとなる空間には、
もともと北側道路に面して窓が並んでいました。
mado.jpg

北側の窓は直射日光が入ってこないため
一日中平均して光が入ってくるという利点があります。
オフィスやアトリエにはおあつらえ向きですし、
近頃では住宅のリビングなども
敢えて北向きに大きな窓を取る例もあるようです。

でもさんさんと降り注ぐ日の光も捨てがたいです。
残念ながら、このスタジオには南向きの窓がありません。
南側に階段室があるからです。
その階段室には3ヶ所も高窓がついており、
ひときわ光が溢れる明るいスペースになっています。

どうにかしてこの日光を取り込もう、という訳で
スタジオの、階段室に面した壁に窓をつくることにしました。

壁の中の柱や下地の位置を見極め、
慎重に位置を定めます。

その後、電ノコで一気に切り開く!
mado1.jpg

正方形に切り取られた穴から
明るい光と
外の風景が飛び込んできました。
mado2.jpg

切り取った穴に「巧人」の棟梁・宅間さんが
シンプルで美しい木枠をつけてくれました。

窓一つで空間はがらりと印象を変えるのです。
壁を切り開いて窓をつくる。
それだけで、ただの四角い箱が人の居場所にかわります。
mado3.jpg
職人さんも思わず和んでしまうのでした。

外は雨交じりの様子でしたが、
スタジオ内に爽やかな風が吹き込んできました。

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セルフ・リフォームその1 自分で塗ろう [工事現場リポート]

予算の限られた改装工事の場合、
自分で出来る作業は自ら手を動かすことで
かなりのコストが節約できます。

その代表が塗装工事、つまりペンキ塗りです。
必要な材料や道具はすべてホームセンターなどで入手できますし
難しいテクニックも要りません。

もちろん、プロの技術には到底かないませんので
きっちりとした仕上がりは望めませんが、
多少のムラなら「味わい」として許容できる
というのであれば、お勧めです。

自分の手をかけることで
グッと空間に愛着が湧くというおまけも付いてきます。

甥っ子のK君が名古屋から応援に来てくれました。

K君は今高校生で、夏休みに入ったばかり。
週末は大工さんもお休みなので、
2人でペンキ塗りです。

天井の廻り縁や窓の額縁、扉の枠などに共通して塗られている焦げ茶色を白くする計画。
まずは塗料がはみ出ないように念入りにマスキングをして
現在の塗料の上にシーラーと呼ばれる下地材を塗ります。
これが糊のような働きをして、通常塗装が載りにくい面にも
良く色が着くようになるのです。

地味ですが大事な作業です。
これで一日目終了。

二日目、上塗りの白を2回塗りします。

ところが、さぁこれから上塗りという時に、
突然ひらめいてしまいました。

窓の額縁は色を上塗りするのではなく、今の色をはがしてしまおう!と
30年間額縁を覆っていた塗料をはがして、
木の元のままの表情を出してみよう。と

早速、塗装をはがすリムーバーを近所の金物屋さんに買いに走りました。
さすがは昔ながらの商店街、便利です。

penki1.jpg
アンモニア臭のするリムーバーを塗布して待つこと数分。
ヘラでガシガシと塗料をこすり落とします。
penki2.jpg
これが結構大変でした。

penki3.jpg
木材にしみ込んだ塗料はリムーバーだけでは落ち切りません。

後はひたすらサンドペーパーでゴシゴシ・・・・・
・・・・・・・・・・ゴシゴシ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ゴシゴシ

延々削ること数時間、ようやく一つの窓が終わりました。
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木目に染み込んだ塗料までは完全に落ち切っていませんが
これはこれでなかなか味わいがあります。
しかし、先は長いです。

その間にK君は黙々と作業を続け、
penki4.jpg
白ペンキを一人でほとんど塗り終えてしまいました。
ありがとう!
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下地が命 [工事現場リポート]

新スタジオ計画 OiDenプロジェクト

いよいよ木工工事が始まりました。

The Market SE1で見事な仕事をして下さった
㈲巧人(こうじん)さんの登場です。

まずは下地作りです。
築30数年が経とうというこの木造建築は
2階の床にもかなりガタが来ています。
koujin0.jpg

そこで床全体に24mmという分厚いべニアを敷きつめ、
全体をガッチリと一体化させました。
これだけで2日がかりの大仕事でしたが
完成してみると、驚くほどに床の剛性が上がっているのが分かります。

koujin1.jpg

壁面にも厚いべニアを張りつけています。
壁全体に収納棚のブラケットが取り付けられるためです。
仕上がってしまえば全く見えなくなる部分ですが、
床・壁どちらも今回のリフォームの成否がかかっています。
下地は時に、仕上以上に重要なのです。

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工事スタート [工事現場リポート]

わが社の新スタジオ計画
その名もOiDenプロジェクト

いよいよ着工です。

まずは電気関係の工事から。
新築の建物の場合は、かなり最後に行う工事なのですが、
リフォーム工事の場合は、必ずしも最後ではありません。

コストを抑えるため、既存の分電盤を再利用。
この分電盤
もとは、なぜか階段の踊り場のしかも手の届かない位置にありました。
denki2.jpg
ブレーカーが落ちた暗闇の中、階段の踊り場で脚立に登るのは、
出来れば避けたいものです。
という訳で、手の届く、しかも人目につきにくい位置に移動してもらいました。

コンセントや照明などの電源をいくつかの系統にわけ
それを分電盤のどの回路に接続するかによって、
ブレーカーが、落ちやすくもなれば安定もします。
そのバランスをどう取るかが、難しいところです。

今日の職人さんは有賀(あるが)電機商会さん。
denki.jpg
きっちり丁寧に仕事をしてくれました。

明日は、大工さんがやってきます。




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江ノ電から見えるジェラート屋さん [工事現場リポート]

江ノ電の見えるジェラート屋さんの工事も
いよいよ大詰め

お店の顔となるウィンドウ周りの工事が完了しました。

そもそもお店が入る建物は
外壁がクリーム色のサイディングで覆われています。

ENS09.jpg

新築なのでピッカピカ
やさしい色合いで街に溶け込んでいます。

しかし、お店の顔はただ溶け込んでばかりはいられません。

江ノ電が見えるジェラートやさんは
「江ノ電からもよく見える」ジェラート屋さんでなくてはなりません。

でもやりすぎて品がなくてもいけません。

と、言う訳で白っぽい建物からくっきりと
黒いフレームで切り取るようにデザインしました。

ENS08.jpg

その黒いフレームとコントラストをなす
ブリティッシュグリーンのオーニング。

シンプルにお店の存在を際立たせることに徹しました。

木目が透けるしぶーい看板は、
経年変化でいい感じに風合いが出ます。

江ノ電のある風景に、
静かな存在感を放つお店が加わりました。







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おいしいジェラートのできるまで [工事現場リポート]

江ノ電の見えるジェラート屋さん。
ジェラートマシンが搬入されてからは、
毎日毎日ジェラートの試作が重ねられています。

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今日の試作品は、ジェラートの基本であるミルク味でした。
オーナーが厳選した様々な銘柄のミルクを元に
何種類も作っては試食するのですが、
シンプルなミルク味でもこんなに違いが出るのか
というほどバリエーションが生まれます。

そして、ジェラートの味わいを大きく左右するのが「糖度」。
ジェラートの中に糖分がどの程度含まれているかを表す数値です。
一般的に、日本人は欧米人よりも糖度の低い、
甘さが控え目なジェラートを好むのだそうです。
糖度計を使って、1%単位で糖度を微妙に調節しながら
ジェラートをつくっていく様子は
料理というよりは、科学の実験のような、
実にち密で繊細な作業です。

その他にも、生クリームによって
脂肪分をどの程度含ませるか、
これでも味わいがずいぶん変わるそうです。

こうして生まれる、無数のバリエーション
つくっては試食し
改善してはまたつくって比較する。

ひたすらこの作業を繰り返して
理想の味を探求していきます。

ENS07.jpg

出来上がったジェラートを試食させていただきました。
どう?と聞かれるのですが
「どれもおいしい!」としか答えられませんでした。
試食要員失格・・・

でも本当においしいんです。
これだけこだわって作っているんですから。




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