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『精霊』を見ました [設計事務所の日常]

鎌倉の近代美術館で

内藤礼展
~すべて動物は、世界のうちにちょうど水の中に水があるように存在している
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を観てきました。

展示室内では、普段入ることのできない、
「あんなところ」にまで入ってしまいました。
これは得難い体験でした。

とくに、中庭に展示されていた
『精霊』というタイトルの作品に惹かれました。

2層に吹き抜けた小さな中庭に2本のリボンが空中にゆらゆらと漂っています。
ほとんど肌に感じないほどの空気の揺らめきにも反応して
まるで生きているかのように。
『精霊』というタイトルそのままでした。

この近代美術館は私が最も好きな建築の一つです。
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池に面したピロティの天井に
水面に反射した光がゆらゆらと揺らめく空間は
まさに精霊の息遣いを感じさせてくれるようです。

内藤さんの作品はこの空間に宿る何かを目に見える形にしてくれています。

空気のゆらめきや光の煌めきに心を動かすこと
精霊とはそんな瞬間に宿るのかもしれません。

エアコンの効いた均一な環境を手中にした
現代の建築空間では
得られない感覚がここにはあります。

内藤礼展の詳細はこちらまで
http://www.moma.pref.kanagawa.jp/museum/exhibitions/2009/naito/index.html


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