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中部建築賞を受賞しました [ガス会社のパッシブソーラー・オフィス]

弊社で設計・監理を行いました、パッシブソーラーオフィスSOLAが、
第44回中部建築賞を受賞いたしました。

今年3つの賞を受賞しましたが、
SOLAは、非常にシンプルな倉庫のような外観です。

KMY033.jpg

この一見地味な外観と規模のコンパクトさゆえに、
華々しい賞レースにおいては、見落とされてしまいがちな建築でもあります。

それでも、このように高く評価をしていただけたことは、
環境に負荷をかけず、快適さを求めるという、
この建築のコンセプトに対して共感し、
実際に建築を訪れていただき、
その空間に込められた、建築主・設計者・施工者の真摯な想いを
汲み取っていただけたことが大きいのだと思います。
審査員の方々には、丁寧にSOLAを見ていただいて、
大変感謝しています。

SOLA_9931.JPG

入賞に選んで頂いた選評には
「ここでは、構造、設備、計画の検討に裏付けられた素朴な技術が、
目に見えるものとして用いられ、
住まいの基本なる単純な家型のかたちで具体化されている。
それは素朴で単純であるが故に、
普遍性と持続する大きな可能性をもつものである。
小規模であるが、創造的で生命力ある事務所建築の誕生を評価したい」
とありました。

最高に嬉しく、またこの建物の持つ
「普遍性と持続する大きな可能性」を
未来へと繋げていくことへの
大きな責任を感じ、身の引き締まる想いです。

私共の設計事務所は小規模で、東京ではなく、湘南という地方都市にありますが、
ここから、世界に向けて発信していけるような質の高い建築を目指しています。

SOLAでたどりついた
ソーラーサーキットの考え方は、
オフィス、学校、住宅など、さまざまな建築に応用していきたいと考えて
進行中のプロジェクトに取り組んでいます。

また、進行中のプロジェクトは、ブログやfacebookページでご紹介していきます!

SOLAについて、詳しくは、ホームページをご覧ください。
http://www.kiz-architect.com/works/uenogasu-sola/

木津潤平のfacebook
http://www.facebook.com/kizu.junpei

あらためて、関係者の皆様にもう一度、感謝を申し上げます。

ありがとうございました。

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グッッドデザインエキシビション [ガス会社のパッシブソーラー・オフィス]

グッドデザイン賞2012の表彰式&エキシビション。
パッシブソーラーオフィスSOLAも、そのお仲間に。
KMY032.jpg

キレイな展示用模型ではなく、スタディ模型をそのまま持ち込みました。
事務所で、現場で、様々な検討の痕跡が
カッターの跡となってあちこちに刻まれた模型です。

ご苦労様でした、と言う気持ちと共に、皆さんにお披露目しています。

エキシビションは東京ビックサイトにて、25日まで開催しています。
http://www.g-mark.org/gde/2012/index.html
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日経ニューオフィス賞を受賞 [ガス会社のパッシブソーラー・オフィス]

嬉しい知らせが続きます。

今年3月に竣工した、SOLA(上野ガス株式会社亀山営業所)が、
日経ニューオフィス賞 中部経済産業局長賞を受賞しました。

http://www.nopa.or.jp/prize/contents/congratulation.html
sora_16.jpg

2009年秋から、
新しい時代のエネルギー企業のオフィスはどうあるべきか?
所長をはじめとする社員の皆様と話し合いを重ねました。
基本設計・実施設計が終わり、工事着工の直後、東日本大震災がありました。

建築家として、どう行動するか。

出した答えは、いま目の前の仕事に力を注ぐこと。

目前のプロジェクト、SOLA は、
エネルギー転換期に向けて、エアコンなど空調設備に極力頼らず、
自然の恵みと共生すしながら、心地よい空間を実現すること
を目指していました。

震災後、世の中の価値観が見直される中、
このコンセプトは間違っていない、と感じたからこそ、
打ち込めたのだと思います。

そしてSOLAが竣工し、

その空間の心地よさを
もっと多くの人に知っていただきたい。

SOLAが目指した「自然との共生を心地よく実現する」
というコンセプトを、多くの人に共有していただきたい。

それが設計者としての責任でもあると思い
この賞に応募することとしました。

現地審査を経て評価していただけたことが、
何よりうれしく感じています。
SOLA_9931.JPG

オフィスだけでなく、幼稚園や学校などの、子どもたちが育っていく空間など、
様々な建物にSOLAの設計理念を生かしていきたいと考えています。



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大切なこと [ガス会社のパッシブソーラー・オフィス]

上野ガス亀山営業所 SOLA(ソラ)が
3月にオープンして以来、
様々な方が視察に訪れていただいています。

KMY031.jpg


視察に来ていただいた方に説明することは
このプロジェクトの持つ意味について
改めて考える機会になります。

この建物のソーラーサーキットは
太陽の光や熱、自然の風を取り込んで循環させています。
それはエネルギーを極力使わないための「設備」である以上の意味を持っています。

その意味が、この建物が発信するメッセージともなっているのです。

太陽の温かさ、
そよ風の爽やかさ
自然光の美しさ
空の青さ
雲の動き
雨の静けさ

自然の営みには
人工的に作られた環境では決して得ることのできない
豊かさがあります。

ソーラーサーキットは
「自然の恵みと共に生きる」ことの心地よさを
取り戻すための空間です。

そのことを視察に来ていただいた方にどうしても伝えたいと思いました。
どうしたら理解してもらえるだろうかと
説明の仕方をあれこれと考えました。

今日のことです。天気は快晴
外は汗ばむほどに気温が上がりました。
空調を回していない室内に入った方たち

「お、涼しい。」
「あ、風が気持ちいい。」
「明るい。外みたい」

言葉よりも先に空間が雄弁に語ってくれました。

KMY030.jpg

共感してもらえたことが何より嬉しい瞬間でした。
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竣工<SOLA> [ガス会社のパッシブソーラー・オフィス]

昨年2月の着工から1年

上野ガス 新亀山営業所・ショールーム 「SOLA」が竣工し、
2月17日、無事にに竣工式を行いました。

KMY028.jpg

この1年、この国のあり方を根底から揺さぶるような震災がありました。
とにかく今の自分にできること、やるべきことを全てぶつけた現場でした。
たくさんの人に支えられ、この建物に込めた想いは一つの形となりました。

竣工式は快晴。
晴れがましい気持ちと同時に、一抹の寂しさを感じてしまいます。
わが子の巣立ちを見守る親のような心境でしょうか。

たくさんの人に愛される建物になってほしいと願います。

この場を借りて、お世話になって皆様に心から御礼申し上げます。
本当にありがとうございました。
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オープンハウスを開催します [ガス会社のパッシブソーラー・オフィス]

openhouse.jpgこのたび、亀山市にて設計監理をしておりました
上野ガス 亀山営業所 SOLAが竣工し、
建主様のご厚意でオープンハウス(内覧会)を行うこととなりました。

このブログでも工事の様子をお知らせしてまいりましたが、
今の時代だからこそ、エネルギー供給会社ゆえに省エネにまっすぐに取り組み、
ランニングコストをおさえたエコオフィスです。
この建物は、ソーラーサーキットと呼んでいる空間によって、
太陽の熱や光を循環させて利用しています。

つきましては、ぜひとも、実際の建物内部をご高覧いただきたく、ご案内を申し上げます。
ご興味ある方は下記までご連絡下さい。
こちらから詳細のご案内を送らせていただきます。

■■オープンハウス日程■■
2004年2月18日 13:00~17:00
場所:三重県亀山市 上野ガス亀山営業所

お問合せ先:info@kiz-architect.com 株式会社木津潤平建築設計事務所 木津


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オープンハウス<予告編> [ガス会社のパッシブソーラー・オフィス]

更新しないでいる間に、もう1月末。
早いものです。

このブログでご紹介してきた
パッシブソーラー・オフィスが
2月17日、いよいよ竣工します。
オープンハウスのお知らせは後日アップします。
中部地方の皆様、ぜひ体感しに来てください。

また、新年から
新しいプロジェクトもいくつか始動中です。

どうぞ今年もよろしくお願いします。


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仕上げ工事 [ガス会社のパッシブソーラー・オフィス]

工事も佳境に入り、仕上げ工事に入っています。
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外壁のガルバ波板も張られました。
波のピッチと開口部の納まりは逃げが効かないために、
念入りな打合せを必要としました。

内装も仕上げの段階に入り、
少しずつ内部の足場が解体されて、
空間が姿を現してきました。
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断熱層をつくる [ガス会社のパッシブソーラー・オフィス]

12月末の竣工を目指し、
パッシブソーラーオフィスの工事も佳境に入っています。

毎週現場に出向いて施工の状況を確認したり
施工業者と打合せを行ったりしています。

今回は断熱材の施工状況を確認しました。
KMY023.jpg

鉄骨の構造体を木造の壁でくるんだ外断熱工法で
今回用いる断熱材は硬質発泡ウレタンです。

発泡スチロールのような素材を現場で吹き付けて断熱層を作るため、
グラスウールなどの「詰める」断熱材に比べて
間柱に密着して隙間なく断熱層が形成できるのが特徴です。

ピンクの小さなピンで設計通りの厚みが得られているか確認して行きます。
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内装の仕上をしてしまえば目に見えない断熱層ですが
ある意味、仕上げよりも重要な役割を担っているので
おろそかにできない工程です。

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鉄と木でつくるハイブリッドなエコ建築とは? [ガス会社のパッシブソーラー・オフィス]

三重県亀山の現場が順調に進行しています。
断熱材をサンドイッチした屋根下地が出来上がりました。

KMY019.jpg
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この写真を見て、アレ?と思った方もいらっしゃると思います。
「鉄骨造なのに、なんで屋根下地が木で出来てるの?」と

そうなんです。

この建物は鉄骨造ですが
通常の鉄骨造の建物とは異なり、
外壁や屋根を木で造っています。

それは、この建物が環境負荷低減に配慮した、
いわゆるエコ・オフィスであることと関係があります。

エコ・オフィスの設計で最も重要なテーマが
空調負荷の低減です。
そのためには建物の断熱性能を如何に高くするかが鍵となります。

しかし、鉄骨造の建物には断熱性能を確保するのに大きな障害があるのです。
それが「ヒートブリッジ(熱橋)」という現象です。
鉄骨で出来た骨組みは外気にさらされると途端にその熱を建物の内側に伝えてしまいます。
それが建物の断熱性能を著しく低下させるのです。
特に鉄は構造材の中でも熱伝導率が高いため、鉄骨造で断熱性の高い建物をつくるには
このヒートブリッジを如何に防ぐかということがポイントとなります。

断熱材をサンドイッチしたパネルなどが利用されることが多いようですが、
どうしても下地材やパネルのジョイントなどからヒートブリッジを起こしてしまいがちです。
デザイン上の自由度が限られてしまうのも難点です。

何か、いい方法はないかと考えた末、
今回は鉄骨蔵の骨組みを丸ごと、木造の壁でくるんでしまうという工法を採用することにしました。
オフィス建築では、これまであまり実現例のない挑戦です。

KMY021.jpg

このように鉄骨の外側に木の間柱を立てて外壁をつくっています。
構造的には鉄骨に支えられた「木造の壁」が建物をぐるりと包み込むのです。
壁や屋根をを形成する下地となる木自体が断熱性を持っているため、
断熱材を充填すれば、鉄骨と外気の間に隙間のない断熱層が容易に形成できるのです。

KMY022.jpg

壁の作り方は基本的には木造住宅の工法と大差がないため、
住宅用のサッシを取り付けたり、造作が容易なことも工事費を低減するメリットとなります。
将来の改修工事も比較的容易です。

このように、この建物は鉄と木の「いいとこどり」をしたハイブリッドな構造となっているのです。

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