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フランスでの空間デザイン 色即是空 [舞台空間デザイン]

2017年7月6日に初日を迎える
フランス アヴィニヨン演劇祭 オープニングを飾る
『アンティゴネ』(宮城聰演出 SPAC)

世界三大演劇祭のメイン会場である法王庁を会場として
日本の劇団が公演を行うのは初めて。
この快挙について日本でほとんどニュースになっていないのが不思議なくらいですが
こちらの空間構成を担当させていただいております。

3月28日 アンスティチュ・フランセ東京でおこなれた
東京プレス発表会に演出家や俳優陣と一緒に登壇し
空間デザインについて説明させていただきました。

法王庁のステージに水を張り
この世とあの世をつなぐ境界としての水面を作ります。
平等院鳳凰堂のような、浄土の表現としての水面です。
この水面は「魂の帰る場所」をイメージしています。

その中に龍安寺の石庭のようなイメージで、
石をところどころ、島のように配置します。
「生」というのは、この魂の空間の中に浮かんだ中間領域のようなものであり
舞台上の俳優たちは皆等しく仏、無垢な塊です。
そのうち、石の上に乗っている間が、ほんの短い人の一生である、と。

また、巨大な壁に覆われた2000席の空間で神話の世界を表現するため
壁をスクリーンに見立てて影絵芝居としてはどうかという提案をしました

現世の肉体はあの世の魂が投影された影である
という考え方
これは般若心経の「色即是空」に近い考え方であり
日本的な死生観を表せるのではないかと考えています。

そんな内容をお話しました。

この内容について、詳細を書き起こしていただいているので
こちらをご覧ください。

アヴィニヨン演劇祭の「アンティゴネ」についてこちら

5月4日から7日にかけて行われる
静岡県 駿府城公演の詳細についてこちら
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