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アヴィニヨン演劇祭 [舞台空間デザイン]

アヴィニヨンに到着しました。

今回の「敷地」は
ピーターブルックが「マハーバーラタ」上演のために何年もかけて探し当てた、今はもう使われずに打ち捨てられた石切場の廃墟です。

maha00.jpg

20メートル以上の高さの崖に3方を囲まれた、
この壮大な空間は、人を寄せ付けない荒涼とした空気に満たされています。

ピーターブルックの「マハーバーラタ」は20世紀演劇史に残る事件となり、以来この会場は演劇祭のメイン会場の一つとなっています。
ブルック版「マハーバーラタ」がそうであったように
この空間には、人間の愚かさや自然の厳しさを謳った叙事詩や悲劇と言った作品がよく似合います。

ですが、SPAC版の「マハーバーラタ」は自然の豊かさを謳い
愚かさを克服する人間を祝福する祝祭劇です。
砂漠のような虚無感に満ちたこの場所に、
豊かな実りに満ちた東洋的な宇宙観を表現するための空間デザインが必要とされたのです。
それはとても大きな挑戦です。

これからお見せすることになる、空間デザインは演劇空間としてはこれまでに例のないものとなるはずです。

世界中から来た人々がどう感じ、この空間がどんな空気に満たされるのか、
今からワクワクしています。
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